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売って後悔、祖母との思い出の紅型

20150902195901二十歳を向かえた記念に当時まだ健在だった祖母が沖縄の伝統的な着物、紅型をプレゼントしてくれました。デザインがたいへん凝っており、見た目も鮮やかで、袖を通しただけで胸が躍るような気持ちになったのを今でも覚えています。

一緒に成人式に参加した友人たちからは「すごくすてきな着物じゃない!」と大絶賛され、私もそのとき撮った写真は一生の宝物にしています。ただその紅型の振袖を着る機会があまりないまま、月日が過ぎていきました。結婚して振袖そのものを着ることもなくなったのをきっかけに、リサイクル店に着物の買取をお願いしました。

私が持ち込んだ紅型を見て、リサイクル店のご主人が「これはたいへん立派なものですからお手元に残しておいてはいかがですか」と言ってくれました。そのときは売ることを強く決意していたので、お店が提示するそのままの価格で買い取っていただきました。

買取金額は思っていた以上に安いものでしたが、それでも決意は変わりませんでした。それから半年して元気だった祖母が急逝し、もう二度と会えなくなってしまいました。そのときに初めて「ああ、祖母との思い出の品を売ってしまったんだ」という後悔の念がこみ上げてきたのです。やはり大切な人からの贈り物は手元に残しておいたほうが良いと思いました。